恥の大山椒魚

Kindleのセールで 片桐はいり のエッセイが安くなってたので1冊購入して読んでみた。

片桐はいり『わたしのマトカ』

マトカはフィンランド語で"旅"。

映画『かもめ食堂』撮影のため、約1ヶ月間滞在したフィンランドでの日々の出来事が綴られたエッセイ。

どうやら食いしん坊らしい片桐はいり氏。
内容も食べ物の話多めの印象かな。
面白いのは、どの食べ物も決して貶してるわけではないのに、全く食欲を唆られない事。

ゴムを溶かしたような味の"サルミアッキ"や、けものの味の"トナカイ肉"と、それにかける剥き出しな酸味の"リンゴンベリーソース"などなど。

変な味やにおいって強烈な印象残すよね。
映画や本も☆4より☆1の方が、内容覚えてるもんね。昔の同級生も、当たり障りなく仲良かった子より、全然話したことない奇人の方がハッキリ記憶にある。
学生時代の自分は、同級生にとってどっちだったかと振り返り、考えるまでもないもう完全に前者だわ~。なんだこの不思議な悔しさは・・。
全然記憶に残りたくはないけど!むしろ忘れ果てて欲しいことばかりだけど!!
2日に1回は過去の恥ずかしい行いを思い出してグァァ~って辛くなってんだけど、これいつ終わるんだ。恥のかさぶたが出きる前にまた恥かく出来事起こるから、物心ついてからずっと生傷なのよ。そろそろ勘弁して欲しい。

エッセイって日記に近いから、1冊読んだだけで
作者の事を大分知ったような気になるよね。
片桐はいりさんのことよく知らなかったけど、
"社内で一目置いてる変わった先輩"みたいな感覚になったな。
自分には出来そうにない生き方、考え方、行動。1度でいいからそんな人に"変な奴"って思われる楽しげな人になってみたいもんだ。